このブログでは、給与以外の収入から「毎日1万円」のキャッシュフローを生み出せる仕組みを目標に、収入源を少しずつ育てています。現在、その中心に置いているのがメキシコペソ円(MXN/JPY)のスワップ運用です。
結論から言うと、メキシコペソ円を主力にしているのは、高いスワップを受け取りながらポジションを少しずつ積み上げ、日々の収益力を把握しやすいと考えたためです。
ただし、メキシコペソ円が安全だから選んだわけではありません。為替下落、政策金利の低下、スワップポイントの変更、レバレッジによる損失拡大など、無視できないリスクがあります。
この記事では、メキシコペソ円を主力にしている理由と、運用を続けるうえで警戒しているリスク、今後の運用方針を整理します。
メキシコペソ円を主力にしている3つの理由
1.継続的なキャッシュフローを作りやすい
スワップポイントは、2国間の金利差などをもとにFX会社が定める受払額です。メキシコの政策金利は日本より高い状態が続いており、買いポジションを保有することでスワップを受け取れる環境があります。
このプロジェクトでは、短期的な値上がり益よりも、給与以外から継続的に生まれるキャッシュフローを育てることを重視しています。
そのため、保有数量と日々のスワップを記録し、現在の収益力を確認しやすいメキシコペソ円は、プロジェクトの目的と相性がよいと考えました。
ただし、スワップは毎日同額ではありません。FX会社の判断や市場環境によって増減するため、固定収入のように扱わないことが前提です。
2.トルコリラ円への集中をこれ以上増やさないため
私はトルコリラ円(TRY/JPY)の既存ポジションも保有しています。
しかし、トルコリラは値動きが大きく、長期的な通貨下落の影響も強く受けてきました。高いスワップだけを理由にポジションを増やすと、特定通貨への集中リスクがさらに高まります。
そこで、トルコリラ円は既存ポジションを維持し、新規の買い増しはメキシコペソ円を中心に行う方針にしました。
これは、メキシコペソ円にリスクがないという意味ではありません。同じ高金利通貨のなかでも、今後積み増す対象をトルコリラ円以外へ分けるための判断です。
3.ルールに基づいて段階的に増やしやすい
メキシコペソ円は、一度に大きなポジションを持つのではなく、口座の有効比率や下落余力を確認しながら、条件を満たしたときに少しずつ買い増す方針です。具体的な買い増し条件は、メキシコペソ円の買い増しルールで公開しています。
主力とする通貨を決めておくことで、毎回どの通貨を買うか迷う場面も減らせます。
判断対象を絞り、同じ基準で記録を続けられることは、長期運用を仕組み化するうえで重要だと考えています。
ただし、ルールがあるだけで損失を防げるわけではありません。相場環境が変わった場合には、買い増しの停止やルール自体の見直しも必要です。
メキシコペソ円スワップの主なリスク
1.為替下落でスワップ以上の損失が出る
最も大きいのは、メキシコペソ円の下落リスクです。
長期間スワップを受け取っていても、為替差損がスワップの合計額を上回ることがあります。
例えば、保有数量を増やしたあとに急落すれば、評価損だけでなく口座の有効比率も悪化します。
「スワップが入るから待てばよい」とは限りません。下落幅や保有数量によっては、ロスカットに至る可能性もあります。
2.メキシコの利下げでスワップが減る可能性がある
メキシコ銀行は2024年以降、段階的に利下げを進めてきました。2026年8月1日時点の政策金利は6.50%です。
今後、メキシコと日本の金利差が縮小すれば、メキシコペソ円の買いスワップが減る可能性があります。
また、政策金利とFX会社が付与するスワップポイントは同じものではありません。政策金利が変わらなくても、FX会社の方針や市場環境によって付与額が変更されることがあります。
そのため、現在の日額スワップが将来も続くことを前提にはしません。
3.米国の景気や通商政策の影響を受けやすい
メキシコ経済は米国との貿易関係が深く、米国景気や関税・通商政策の変化が、メキシコ経済や通貨に影響する可能性があります。
米国との強い結びつきはメキシコ経済の成長要因になる一方、外部環境への依存というリスクにもなります。
米国景気の悪化や貿易摩擦の拡大によって、メキシコペソが売られる可能性があることも考えておく必要があります。
4.新興国通貨特有の急変がある
金融市場がリスク回避に傾くと、新興国通貨がまとめて売られることがあります。
平常時の値動きだけを基準に必要資金を考えていると、急落時に耐えられない可能性があります。
過去の安値や想定下落幅は参考になりますが、それより下がらない保証はありません。想定を超える値動きが起きることを前提に、口座に余力を残しておく必要があります。
5.買い増しを続けるほど集中リスクが高まる
主力通貨を決めると運用は分かりやすくなりますが、買い増すほどメキシコペソ円への依存度は高まります。
日額スワップが増える一方で、メキシコペソ円が下落したときの評価損も大きくなります。
日々の収益力だけでなく、保有数量、平均建値、有効比率、想定下落時の評価損をあわせて確認する必要があります。
リスクを抑えるために行うこと
私の運用では、次の点を基本にします。
- 一度に大きく買わず、条件を満たしたときに段階的に増やす
- 購入前だけでなく、購入後の有効比率(口座の余力を判断する指標)で状態を確認する
- スワップ額だけでなく、為替差損を含む口座全体の状態を見る
- 現在のスワップが将来も続く前提で資金計画を立てない
- 相場環境やスワップの付与条件が変わったら、買い増しを止めてルールを見直す
これらを行っても、リスクがなくなるわけではありません。
狙いは損失を完全に避けることではなく、急な相場変動があっても運用を継続できる可能性を高めることです。
高配当株は将来のキャッシュフロー候補
現時点では、日々のキャッシュフローを育てるため、メキシコペソ円のスワップ運用を主力にしています。
高配当株は将来のキャッシュフロー源として位置づけていますが、現時点では新規配分を開始していません。開始条件もまだ決定していません。
そのため、現在は高配当株への資金配分を前提にせず、開始条件が正式に決まった時点で運用ルールを更新します。現在の収入源ごとの役割と再投資の優先順位は、「収益の再投資方針」で整理しています。
FXだけに依存しない収入源を育てる考え方は維持していますが、将来の候補と現在の再投資先は分けて扱います。
まとめ
メキシコペソ円を主力にしているのは、このプロジェクトが目指す「継続的なキャッシュフローの育成」と相性がよく、ルールに基づいて段階的に積み上げやすいと考えたためです。
一方で、高いスワップは安全性を意味するものではありません。
為替下落、利下げ、スワップポイントの変更、米国経済の影響、新興国通貨特有の急変、レバレッジ、通貨集中などのリスクがあります。
実際のMXN/JPYの買い増し方法については『メキシコペソ円の買い増しルール』、口座全体の安全性を維持するための基準については『FX口座の防衛ルール』で整理しています。
高配当株は将来の候補ですが、現時点では新規配分を開始しておらず、開始条件も未決定です。
今後も良い面だけを切り取らず、保有ポジション、口座余力、実際のスワップ収入を記録しながら、メキシコペソ円を主力とする判断が妥当かを継続的に検証していきます。実際の保有数量やスワップ収入は、運用実績の記事一覧で公開しています。
※本記事は個人の運用方針と記録であり、特定の金融商品や取引を推奨するものではありません。FXには元本を失うリスクがあります。
参考情報
Banco de México(金融政策決定・政策金利)
https://www.banxico.org.mx/publications-and-press/announcements-of-monetary-policy-decisions/monetary-policy-announcements.html
IMF(Mexico: 2025 Article IV Consultation)
https://www.imf.org/en/news/articles/2025/10/27/pr-25350-mexico-imf-executive-board-concludes-2025-article-iv-consultation

